高齢者の出来ることをサポートする介護職

介護の仕事は、高齢者の身体介助や生活援助のように、できない部分を支援する事だけではありません。できない部分に目を向けるのではなく、できる部分や残存する能力に目を向け、少しでも自立できるようサポートを行う事も仕事の一つになります。例えば、高齢者の介護を行う際に、全てを介護者が行ってしまうと、本来動かせる体の部分も動かす必要がなくなってしまい、機能の低下に繋がる事もあります。立てないけど手は動かせる人なら、立ち上がる時に手に力を入れてもらうなど、自分の体を使う工夫を介護者が指示をする事で、高齢者が自分の力を使って体を動かせた体験に繋がり、それが積み重なる事でその人らしい生活を送るための自信にも変わっていきます。

介護とは、一般的にしてあげるものというイメージが強いですが、できることをサポートして、お手伝いをするという心がけが何より重要です。今まで何もする気がなく、してもらうだけであった高齢者が自分で体を動かし、少しずつ自分のできることが増えていく事は高齢者自身も喜びとなります。また、介護する人にとっても、少しずつ自分でできる事が増えていく様子を見る事はとてもうれしい事ですし、高齢者からのありがとうの言葉は一番のやりがいに変わります。介護職は人の体に触れたりコミュニケーション能力が必要となるため大変な事もありますが、人から感謝されたり、ありがとうの言葉をもらえるやりがいのある仕事です。